2024年4月の記事一覧
大志を抱け(始業式あいさつ)
今日は令和6年度最初の日、ということで志の話をしよう
志と聞いて私が真っ先に思いつく言葉は
「少年よ、大志をいだけ!」という言葉。
皆さんも知っていることと思います。北海道大学、旧札幌農学校の William Smith Clark 博士のことばです。
この言葉には続きがあり、この続きの言葉にこそクラーク博士の真意が込められていると私は思います。
「少年よ大志を抱け」に続いて
「利己のためや、はかなき名声を求めるのではなく、
人としてあるべき本分をなすために、大志を抱け」とつながります。
本当にクラーク博士が言った言葉かどうか諸説あるようですが、私は、これがクラーク博士の真意だと考えています。だからこそ150年も、後世に語り継がれる言葉となったと思います。
ところで、本校の図書館にも配架されていますが、漫画の宇宙兄弟を読んだことがありますか。私はこの漫画が大好きです。好きなシーンのことばにこんなのがある。
「夢のドア」23巻222
人の人生にはいくつもの「夢のドア」がある
人は・・・例えば「宇宙に行く」みたいな大きな夢を持った時
目の前に現れたバカでかいドアに畏縮して
向こう側へ行くことをあきらめちまう
「開けられるわけない」ってな
だがビビることはないんだよ
本当は初めからそんな
バカでかいドアなんてものはない
小さなドアがいっぱいあるだけだ。
というシーンが好きです。
いま、自分自身を振り返ると、確かにその通りだと思う。バカでかいドアなんてなく、自分で無理だと思い込んで、逃げてしまっていたことがあるなと。
皆さんはいま、「夢」「やりたいこと」「10年後になりたい自分」が、おぼろげながらも見えていますか。夢は、それが実現できるかどうかは問題ではないし、考えなくていい。夢を持ちそれに一歩ずつ近づく努力を続けることが大切なことなのだと、私は思う。夢の実現の方法というのは、宇宙兄弟の言葉のように、大きなドアを開けようとするのではなくて小さなドアをひとつずつ開けていく、つまりスモールステップで着実に前に進むことが結局は大きな夢を実現する方法なのだと、私は思います。
本校はダンス部が顕著な成績を収めていると聞きました。ほかの部活動などでも同じだと思いますが、おそらく基礎的な練習から始め、少しずつ上達して、仲間と助け合って成果を上げているのだと想像します。
本校の校訓に「望みを抱いて喜び、艱難に耐える」とあります。本校が創立した昭和55年、今から40年以上前、この周辺に何も建物がない時代から掲げられているとのことです。この「艱難に耐える」とは今の自分よりもっと高い目標に向かうためには少し高いハードルも超えていかなくては望むものは手には入れることができないものであり、「望みを抱いて喜び」とはその目標を超えることを仲間とともに楽しみながら高校生活を送ってほしいという願いから掲げられた校訓であると、私は解釈しています。
今はできないことでも、自分自身で目標を設定して、失敗をしながら少しずつ目標に近づくような高校生活を送ってくれることを期待します。
新学期が始まります、気持ちを新たに、一歩ずつ前に進んでください。皆さんの夢の実現を私たちは全力で応援しています。
ようこそ草加東へ(入学式式辞)
春うららかな、今日のよき日。令和六年度 埼玉県立草加東高等学校の入学式を挙行できますことに、学校を支えていただいているすべての方々に心から感謝申し上げます。
新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。本校教職員を代表してお祝いを申し上げるとともに、皆さんの入学を心より歓迎いたします。
さて、ただ今、入学を許可されました322名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
皆さんは、めでたく本校に入学することができました。これは皆さんひとりひとりの努力の賜であることはもちろんですが、皆さんをこれまで全身全霊で慈しみ育てて来られた保護者を初めとする御家族の皆様など皆さんを取り巻く多くの方々に支えられてきたことを心に刻み、感謝の心を持って、高校生活に踏み出して欲しいと思います。
本校の校訓は「望みを抱いて喜び、艱難に耐える」これは本校が創立した昭和55年から掲げられています。今から44年前、この周辺に何も建物がない時代の建設中から掲げられていました。
この「艱難に耐える」とは今の自分よりもっと高い目標に向かうためには、少し高いハードルも越えていかなくては望むものは手に入れることができないということであり、「望みを抱いて喜び」とは、その目標を越えることを楽しみながら高校生活を送ってほしいという願いから、掲げられた校訓であると、私は解釈しています。そしてそのハードルは人から与えられるものではなく、自ら超えたいハードルを設定してそれを目指して取り組んでくれることを期待します。
エレノア・ルーズベルトという、フランクリン・ルーズベルト大統領のファースト・レディで、国連人権委員会の委員長を務めた方が「自分にはできないと思うことに 挑戦しなさい」という言葉を残しています。これまで、「自分にはできない・無理だ」と思っていたことは、実は自分を型や枠にはめてしまっているだけで、できないと思うことにチャレンジすることが 未来を広げるのです。
皆さんの描く夢に枠や制限はありません。どんな夢を描いても良いのです。そして、夢を実現しようとすればいろいろな壁にも出会います。それでも、しっかりと目標を見据えて「この夢が実現したら、どんな素晴らしい世界が見られるのか」を思い描き続けることが大切です。
皆さんは、本日から三年間の高校生活を歩み始めます。高校生活では様々な壁に出会うこともあるでしょう。壁に出会ったときこそが成長できるチャンスです。前向きな姿勢で、主体的に取り組んでください。
そこで、皆さんに取り組んでほしい、三つのことを伝えます。
一つ目は、「目標を見据え向上心を持って生活する」ということ。3年後にどんな自分になりたいのか、それに近づくために、三年間を見通した計画を立てて、実践してください。厳しい受験を突破してきた皆さんには十分な素質があります。本校卒業生の進路ですが、昨年度は大学・短大・専門学校で約92%、公務員や就職が約8%で、近年、大学への進路実績が半数を超えるなど大きく伸びています。2年生から理系・文系に分かれ、3年次は多様な選択科目が設定されたカリキュラムで一人一人の進路実現を支えます。先輩たちの頑張りにより指定校となっている大学も多く、毎日、欠かさずに努力を続ければ、進路などの目的は達成できます。しっかり取り組んでください。
二つ目は、「社会力を高める」ということです。社会力とは自分も社会の一員であるという自覚を持ち、他者の立場に立って物事を考え、他者の意図や気持ちを理解し、他者を思いやりつつ、自らの意志で他者と協力して物事を行うことができる資質能力です。自分自身も周囲の人も大切にできる力を身に着けてください。
三つめは「自分自身にしっかり向き合う」ということです。中学生までは学区により、学校が決められましたが、高校では多くの中学校から生徒が集まります。本校生の出身中学校は約100校もあります。人種や性別などのジェンダーを超えてダイバーシティ(多様性)が求められる時代です。多くの人との出会いの中でお互いの違いを認め、尊重することを心に置き、自分自身に正対して、自分はどう生きていくのか考えてください。
以上の3つを心にとめ、充実した高校生活を送ってくれることを期待します。
私たち教職員一同、皆さんの指導に全力で当たります。そして、全力で応援します。
新入生の皆さんが、希望を語る高校生活を送ってくれることを願い、式辞といたします。
令和6年4月8日 埼玉県立草加東高等学校長 佐藤智明