風は東から(校長ブログ)
挑戦を恐れずに、充実した高校生活を(2学期始業式 校長講話)
台風10号の進路予報がそれ、予定通り2学期が始まります。旅行していて交通の乱れなどの影響を受けた人もいるかもしれませんが、皆さんが夏休みを安全に過ごし、元気に学校に戻ってきてくれたことを心から嬉しく思います。
この夏はパリ・オリンピックが開催され、世界中のアスリートが長年の努力と練習の成果を披露しました。彼らの努力、困難に立ち向かう姿勢、そしてチームワークの大切さは、多くの人に感動を与え、私たちにとって大きな学びとなりました。皆さんも、これらの価値を自分の生活や学習に活かしていけるといいですね。
1学期の終業式で「夏休み、時間を有効に使って、自分の夢に近づく夏にしてください。今しかできないことに全力で取り組んで、一人一人が成長できる夏にしてください。」と話をしました。今年の夏を振り返って、何かを頑張ったといえる夏になりましたか?
個人的な話ですが、私はお盆明けにコロナ感染症にかかってしまい、楽しみにしていたダンス部の発表会なども見ることができませんでした。熱が39度を超えて、5日間の自宅待機後も、体のだるさなどが残りましたが、ようやく回復してきました。
今、埼玉県内ではコロナの感染者が再び増加しています。文化祭や3年生の進路へ向けた取り組みなどを控え、改めて感染対策に一人一人が気を付ける必要があります。人にうつさない、自分自身が罹患(りかん)しないために、基本的な手洗いの習慣や換気、そして体調が悪い時には無理せずに休むことを心がけてください。
また、南海トラフを震源とする大きな地震もありました。遠くから通学している人もいます。万一の避難や連絡について家族で話をしてください。
さて、2学期、勉強の秋、スポーツの秋などと言われますが、いろいろなことに挑戦する期間でもあります。部活動の大会、文化祭などの学校行事、様々なイベントが予定されています。オリンピックのアスリートが示したように、一つひとつの活動に対し、全力で取り組むことが、自身の可能性を広げる鍵です。失敗を恐れず、常に前向きなチャレンジを心がけて、充実した学校生活を送ってください。
ここで、日本を代表する自動車・バイクメーカーである「HONDA」の創業者の,本田宗一郎(ほんだ そういちろう)の言葉を紹介します。それは「失敗することを恐れるより,何もしないことを恐れろ」という言葉です。
失敗を恐れて挑戦することから逃げていては何の経験も実力も身に着けることができなくなり,自らの成長を止めてしまうことになります。 たとえ失敗したとしても何かをやり遂げた経験があれば,その経験が次に活かされて大きな成功を掴む(つかむ)チャンスに繋がる(つながる)ものです。
漠然(ばくぜん)と頭の中で悩んでいても何も始まらない。やらなければならないのは,チャレンジすること,具体的に行動に移すことです。
人生は有限ですから,無駄(むだ)な時間を過ごすことは大きな損失(そんしつ)です。目標があるのであれば,眺め(ながめ)ているだけでなく,実現に向かってチャレンジしてみましょう。
皆さんが今学期も、健康で充実した学校生活を送れるよう、先生方と一緒に、全力でサポートしていきます。何か困ったことがあれば、遠慮なく相談してください。
2学期も一緒に頑張っていきましょう。
成長する夏に (終業式講話)
先日、野球部の試合がレジデンシャルスタジアムで行われ、皆さんを含めて250人以上というたくさんの方が応援に来ていただきました。選手の皆さんもそれに応えるいい試合をしてくれ、応援スタンドとグランドが一体となってとても感動しました。
野球部にまつわる話を紹介します。先日、校長あてにあるバス運転手さんから電話をいただきました。運転手さんのお話では、本校生徒が練習試合に向かうためバスに乗っていたとき、途中から乗車してくるお年寄りに席を譲るなどすがすがしい行動に、ほかの乗客も含めてバスの中の雰囲気がとても暖かいものであったので、うれしくて電話をしてきてくれたそうです。次の試合には一ファンとして応援に行きますとおっしゃっていたので先日の試合をスタンドから、見ていてくれたかもしれません。
私はこの話を聞いて、本校生を誇らしいと思う反面、このことを特別に感じてしまう世の中の状況が残念だと感じました。
運転手さんがおっしゃるには、日頃、携帯電話を見ていてお年寄りや体の不自由な方などの存在に気づかない、または気づかないふりをしている高校生が多いそうです。高校生だけではない話かもしれないが、運転手さんはそのような状況を毎日見ているので、本校生徒の行動を素晴らしいと感じたのだと思います。
今、社会では他人に対して寛容性がなく、自分勝手な行動をする人が多くなっている気がします。一方、困っている誰かに手を差し伸べられる社会は、みんなが気持ちよく生活できる社会です。君たちの力で、社会を変えていってほしいと思いますし、すでに、そのような行動をしてくれている生徒が本校に多いことを頼もしく思います。
さて、4月の始業式に「志」の話をしました。クラーク博士の「少年よ大志を抱け」の話ですが覚えていますか。今学期を振り返り、皆さんは「夢」や「やりたいこと」に志をもって、どれくらい近づいたでしょうか。
明日から始まる夏休み、時間を有効に使って、自分の夢に近づく夏にしてください。例えば、大学進学を希望している生徒は、1年生から参加できるオープンキャンパスもあります。
専門学校に行きたいという生徒は、学校を見に行くだけでなく、その先にある職業の現場を見に行くこともいい経験になります。さらに、思いっきり部活に取り組むこともいいでしょう。今しかできないことに全力で取り組んで、一人一人が成長できる夏にしてください。
ブログの題字を書いていただきました
本ブログの題字を、書道部部長の牧野妃夏さんに書いていただきました。ブログには生徒に話したことなどを掲載します。学校の日常の様子は上部メニューバー「各学年・今日の草東」から各学年とカロ日誌に掲載しています。こちらも併せてごらんください。
なお、気になる言葉「言の葉」ではできる限り引用元を示します。お気づきの点がありましたらお知らせください。
うれしい電話がありました
学校はいろいろな方からお電話をいただきます。先日、あるバス会社の運転手さんからご連絡をいただきました。
運転手さんからお聞きしたのは、本校生徒が部活動の練習試合で路線バスで会場に向かう途中の出来事でした。
はじめは乗客が少なかったのですが、途中からお年寄りの方が乗車してきたときに、本校生徒が当たり前のように自然に席を譲り席への移動を気遣っていたそうです。その後、他のお客さんが乗車してきたときも、部員たちは全員が同じ行動をとっていて、バスの中がとても温かな雰囲気に包まれたそうです。
日頃、バスを運転していて、スマホを見ていて周りの人に気づかない、または気づいても周囲に気配りができない高校生も多いなか、とても嬉しくて学校に連絡をしていただいたとのことでした。
電話を受けた私も、とてもうれしい気持ちになりましたが、こうした若者の行動を見たとき「嬉しい」ではなく「普通」と思える社会にしていかなくてはならないと感じます。
いま、DXやリモートが推進され、人と人との触れ合いの中で人間性を高めていく機会が少なくなっています。学校は子供たちにどのような力を身に着けていくことが大切か改めて考えさせられました。
最後に運転手さんからこんな言葉をいただきました。「学校は世間からいろいろ言われることもあるだろうけど、先生方は正しいこと・間違っていることをプライドをもって指導してください。7月15日の試合も応援しています。」とエールをいただきました。
野球部諸君、いろいろな人が応援している。全力のプレイで応えていこう!!
【気になる言葉】
人は他人のために存在する。
何よりもまず、その人の笑顔や喜びがそのまま自分の幸せである人たちのために。
そして、共感という絆で結ばれている無数にいる見知らぬ人たちのために。
アルベルト・アインシュタイン
一人一人が優勝です(体育祭)
体育祭(閉会式)
本日の体育祭、雨と雨に挟まれたわずかな晴天に、奇跡のように実施できました。天候にも恵まれ、とても良い体育祭ができました。PTA・保護者の皆さま、生徒へのドリンクの差し入れや、生徒たちの温かな応援で支えていただきありがとうございました。
さて、講評ということですが、まずは、一人一人が全力で頑張りました。全体での準備やボイスランなども昨日よりも良かったと思います。一人一人が意識して行動してくれていた結果です。そして、仲間へ熱のこもった応援、選手もそれに応える活躍をしてくれて、とても素晴らしいと感じました。
競技について、大繩ではチームワークが大切ですが、さすがは3年生、見事なチームワークでした。ロープ引きや騎馬戦では、学年関係なく、激しいバトルが繰り広げられ、熱気が伝わりました。
体育祭の要綱の表紙に、本校の校訓「望みを抱いて喜び、艱難に耐える」と書かれていましたが、まさに本日の体育祭は、校訓の言葉とおり実施ができたと思います。
少し大変だけれど仲間と助け合って練習を重ねてた準備、そして、今日の本番を終え、仲間とともに達成感を感じているのではないでしょうか。
中心となって活躍した3年生、特に体育委員の皆さん、お疲れさまでした。
成績発表はありましたが、全力で取り組んだ一人一人が優勝と思っていいと思います。
みんなが輝く、素晴らしい体育祭でした!
災害に備える(避難訓練講評)
今年の元旦に能登半島沖地震がありました。まだ避難生活、日常生活に戻れていない人がいます。日本を取り巻く自然環境を考えると、私たちの身近でも、いつ災害が起きてもおかしくないことを忘れてはなりません。
災害に備え、家族で震災があった時の連絡方法、集合場所話をしたことがありますか。皆さんの通学範囲は中学時代よりとても広くなっており、3.11の東日本大震災の時には帰宅困難のため学校に泊まらなければならなかった生徒もたくさんいました。
震災に備えて、伝言ダイヤルを活用するなど日ごろからの備えが大切です。毎月1日と15日に訓練のための練習ができます。一度やってみてください。
震災が実際に発生した場合、まずは、自分の命を守ることが第一ですが、避難が完了し安全を確保した後にぜひ考えてほしいこともあります。本校の近くには、マドレーヌ販売をしてくれている障害者施設のつばさの森、グループホームひまわりの郷、お年寄りのための施設クォータービレッジなどがあります。
避難所となったときなど、周りの人を支えることも考えてください。多くの被災地では、中学生や高校生が地域の人々を助ける大切な役割を果たしてくれています。
まずは、自分自身の身を守ることが第一ですが、草加東の皆さんには周囲も考えられる人になってくれることを期待しています。
大志を抱け(始業式あいさつ)
今日は令和6年度最初の日、ということで志の話をしよう
志と聞いて私が真っ先に思いつく言葉は
「少年よ、大志をいだけ!」という言葉。
皆さんも知っていることと思います。北海道大学、旧札幌農学校の William Smith Clark 博士のことばです。
この言葉には続きがあり、この続きの言葉にこそクラーク博士の真意が込められていると私は思います。
「少年よ大志を抱け」に続いて
「利己のためや、はかなき名声を求めるのではなく、
人としてあるべき本分をなすために、大志を抱け」とつながります。
本当にクラーク博士が言った言葉かどうか諸説あるようですが、私は、これがクラーク博士の真意だと考えています。だからこそ150年も、後世に語り継がれる言葉となったと思います。
ところで、本校の図書館にも配架されていますが、漫画の宇宙兄弟を読んだことがありますか。私はこの漫画が大好きです。好きなシーンのことばにこんなのがある。
「夢のドア」23巻222
人の人生にはいくつもの「夢のドア」がある
人は・・・例えば「宇宙に行く」みたいな大きな夢を持った時
目の前に現れたバカでかいドアに畏縮して
向こう側へ行くことをあきらめちまう
「開けられるわけない」ってな
だがビビることはないんだよ
本当は初めからそんな
バカでかいドアなんてものはない
小さなドアがいっぱいあるだけだ。
というシーンが好きです。
いま、自分自身を振り返ると、確かにその通りだと思う。バカでかいドアなんてなく、自分で無理だと思い込んで、逃げてしまっていたことがあるなと。
皆さんはいま、「夢」「やりたいこと」「10年後になりたい自分」が、おぼろげながらも見えていますか。夢は、それが実現できるかどうかは問題ではないし、考えなくていい。夢を持ちそれに一歩ずつ近づく努力を続けることが大切なことなのだと、私は思う。夢の実現の方法というのは、宇宙兄弟の言葉のように、大きなドアを開けようとするのではなくて小さなドアをひとつずつ開けていく、つまりスモールステップで着実に前に進むことが結局は大きな夢を実現する方法なのだと、私は思います。
本校はダンス部が顕著な成績を収めていると聞きました。ほかの部活動などでも同じだと思いますが、おそらく基礎的な練習から始め、少しずつ上達して、仲間と助け合って成果を上げているのだと想像します。
本校の校訓に「望みを抱いて喜び、艱難に耐える」とあります。本校が創立した昭和55年、今から40年以上前、この周辺に何も建物がない時代から掲げられているとのことです。この「艱難に耐える」とは今の自分よりもっと高い目標に向かうためには少し高いハードルも超えていかなくては望むものは手には入れることができないものであり、「望みを抱いて喜び」とはその目標を超えることを仲間とともに楽しみながら高校生活を送ってほしいという願いから掲げられた校訓であると、私は解釈しています。
今はできないことでも、自分自身で目標を設定して、失敗をしながら少しずつ目標に近づくような高校生活を送ってくれることを期待します。
新学期が始まります、気持ちを新たに、一歩ずつ前に進んでください。皆さんの夢の実現を私たちは全力で応援しています。
ようこそ草加東へ(入学式式辞)
春うららかな、今日のよき日。令和六年度 埼玉県立草加東高等学校の入学式を挙行できますことに、学校を支えていただいているすべての方々に心から感謝申し上げます。
新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。本校教職員を代表してお祝いを申し上げるとともに、皆さんの入学を心より歓迎いたします。
さて、ただ今、入学を許可されました322名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
皆さんは、めでたく本校に入学することができました。これは皆さんひとりひとりの努力の賜であることはもちろんですが、皆さんをこれまで全身全霊で慈しみ育てて来られた保護者を初めとする御家族の皆様など皆さんを取り巻く多くの方々に支えられてきたことを心に刻み、感謝の心を持って、高校生活に踏み出して欲しいと思います。
本校の校訓は「望みを抱いて喜び、艱難に耐える」これは本校が創立した昭和55年から掲げられています。今から44年前、この周辺に何も建物がない時代の建設中から掲げられていました。
この「艱難に耐える」とは今の自分よりもっと高い目標に向かうためには、少し高いハードルも越えていかなくては望むものは手に入れることができないということであり、「望みを抱いて喜び」とは、その目標を越えることを楽しみながら高校生活を送ってほしいという願いから、掲げられた校訓であると、私は解釈しています。そしてそのハードルは人から与えられるものではなく、自ら超えたいハードルを設定してそれを目指して取り組んでくれることを期待します。
エレノア・ルーズベルトという、フランクリン・ルーズベルト大統領のファースト・レディで、国連人権委員会の委員長を務めた方が「自分にはできないと思うことに 挑戦しなさい」という言葉を残しています。これまで、「自分にはできない・無理だ」と思っていたことは、実は自分を型や枠にはめてしまっているだけで、できないと思うことにチャレンジすることが 未来を広げるのです。
皆さんの描く夢に枠や制限はありません。どんな夢を描いても良いのです。そして、夢を実現しようとすればいろいろな壁にも出会います。それでも、しっかりと目標を見据えて「この夢が実現したら、どんな素晴らしい世界が見られるのか」を思い描き続けることが大切です。
皆さんは、本日から三年間の高校生活を歩み始めます。高校生活では様々な壁に出会うこともあるでしょう。壁に出会ったときこそが成長できるチャンスです。前向きな姿勢で、主体的に取り組んでください。
そこで、皆さんに取り組んでほしい、三つのことを伝えます。
一つ目は、「目標を見据え向上心を持って生活する」ということ。3年後にどんな自分になりたいのか、それに近づくために、三年間を見通した計画を立てて、実践してください。厳しい受験を突破してきた皆さんには十分な素質があります。本校卒業生の進路ですが、昨年度は大学・短大・専門学校で約92%、公務員や就職が約8%で、近年、大学への進路実績が半数を超えるなど大きく伸びています。2年生から理系・文系に分かれ、3年次は多様な選択科目が設定されたカリキュラムで一人一人の進路実現を支えます。先輩たちの頑張りにより指定校となっている大学も多く、毎日、欠かさずに努力を続ければ、進路などの目的は達成できます。しっかり取り組んでください。
二つ目は、「社会力を高める」ということです。社会力とは自分も社会の一員であるという自覚を持ち、他者の立場に立って物事を考え、他者の意図や気持ちを理解し、他者を思いやりつつ、自らの意志で他者と協力して物事を行うことができる資質能力です。自分自身も周囲の人も大切にできる力を身に着けてください。
三つめは「自分自身にしっかり向き合う」ということです。中学生までは学区により、学校が決められましたが、高校では多くの中学校から生徒が集まります。本校生の出身中学校は約100校もあります。人種や性別などのジェンダーを超えてダイバーシティ(多様性)が求められる時代です。多くの人との出会いの中でお互いの違いを認め、尊重することを心に置き、自分自身に正対して、自分はどう生きていくのか考えてください。
以上の3つを心にとめ、充実した高校生活を送ってくれることを期待します。
私たち教職員一同、皆さんの指導に全力で当たります。そして、全力で応援します。
新入生の皆さんが、希望を語る高校生活を送ってくれることを願い、式辞といたします。
令和6年4月8日 埼玉県立草加東高等学校長 佐藤智明